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民間から教師へ転職した私の【教員VS民間企業】比較~やりがい~

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子どもの頃の夢は学校の先生になること!

一般企業から転職して、16年間公立中学校の教師を務めた私が社会人から教員への体験談【教員VS民間企業】について主観的に語ります。

教員 VS 民間企業どっちがいいか?【体験談 その1】

教員VS民間企業 3回シリーズ

その1 ①仕事のやりがい ②仕事内容 

【教員VS民間企業】比較~やりがい~ - マヨ決めGO!ゆみママblog

 

その2  ③環境・勤務地 ④休日や有給休暇 ⑤安定性・給与

【教員VS民間企業】比較~労働環境編~ - マヨ決めGO!ゆみママblog

 

その3 ⑥健康面 ⑦福利厚生 ⑧育児制度 ⑨人間関係 ⑩その他

【教員VS民間企業】比較~制度など~ - マヨ決めGO!ゆみママblog

一人の人間の境遇の話としてお読みください。(念を押しますが主観です。)

\筆者の紹介はこちら/

民間企業で6年間務めた後、「やっぱり先生になりたかった」という気持ちを捨てきれず教員採用試験を受けて合格。

29歳の時、三菱信託銀行(丸の内OL)から公立中学校教師へ転職しました。

当時、民間から教員への転職は珍しかったと思います。

教員時代はもちろん大変なこともありましたが、担任としてクラスをまとめることや授業で「分かりやすかった」と言ってもらえることがとっても嬉しく楽しかったです。

いつも、クラスのこと生徒のことを考えていました。

・・・・

妊娠出産を経て長男が6年生になる時最優先になったのは、「自分のキャリア」ではなく「子育て」「我が子の進路」となり、16年間の教員生活を終え退職。

せっかく夢を叶えて中学校の先生になりましたが早期退職し、現在は子育てメインで教育関係の仕事に携わっています。

(オンラインで教えたり、非常勤講師をやったり。ブログを発信したり。)

・・・・

では、「民間から教員へ転職したことを後悔しているか?」と聞かれたら、はっきり「後悔していません!」と答えます。

小さい頃からの夢が叶えられ、ステキな生徒たちにもたくさん出会え力になれたと思っています。

そして、先生にしか味わえないさまざまな経験をしてきました。

公立中学校教諭歴16年(本採用)というのは、信用につながる肩書きだと思いますし、現場で奮闘し、さまざまな子どもや保護者と関わったことで、また色々やりたいことも出てきました。

教員はブラックと言われている昨今。

転職後、「思っていたのと違う!!」とならないためにも、一個人の感想にすぎませんが、教員と一般企業との比較の材料になれば。-ゆみママ-

 

①仕事のやりがい:教師の勝ち!

 教員の仕事のやりがい

先生はとってもやりがいのあるお仕事!

単にやりがいを書くと書き切れないので、対企業のことのみ紹介。

新人の頃から世間的にはベテランと差がつかない。
(逆に言えば、同等に教えられることを求められる。)
すぐに担任を持たされる場合も多い。


担任を持つと、学級経営案というものを考える
自分のクラスをどのようにしていくかというプランを持たなければならない。
企業でいうならば、いきなり40人くらいのお店の支店長になったような感じである。
責任重大な分、やりがいは大きい。

 

自分の起こしたアクションの結果が跳ね返ってくる
問題に対処した時に、良くなっていくことを肌で感じることができる。
悪いときも直で来る。良くも悪くも反応がダイレクトにくる。

 

子どもたちと一緒に感動し成長できる!

教師は宝石の原石のような子どもたちを輝かせるのがお仕事!

営利目的でない仕事っていい♡
こんなにやりがいがあって素敵な仕事はないと思う!!

※番外編:16年間も教師をやっていると色々な生徒に出会えます。我が子の子育てと違い中学校教師が生徒と一緒に過ごすのはほんの3年間ですが、その後の活躍が耳に飛び込んでくることがあります。私の場合、現在、3人の生徒の活躍をテレビの地上波で見ることができています。歌手になったり、俳優になったり、サッカー選手になったり。自分の力で未来を切り開いていった教え子達を誇らしく思っています。(もちろん、テレビに出ていない子だってきっと活躍していると信じています。)

民間企業(丸の内OL)のやりがいは教員のやりがいにはかなわなかった理由

入社1年目くらいはデータ入力などがメインだった。
(今考えれば、データ入力などから仕事を教わるのは当たり前のこと。)

 

大きな会社だったため(ラッキーだけど・・・)、大きな機械の歯車の一部のようであり、これを頑張ったら何かが変るというのがダイレクトに跳ね返ってこない。


上司が良い方だったので、上司のために頑張っていた感じ。

大きな組織の一部でり、その組織に守られていたと感じる。

 

 

 

②仕事内容:民間企業の勝ち!

 

あれっ?教師って「授業」がメインじゃなかったの?
という残念さ。
働き方改革の道半ばである教育現場。

教科のプロは求められていない・・・きっと。

教員の仕事内容が民間企業(丸の内OL)より劣悪だと思った理由

教員はブラックと言われるのは・・・。


授業を教えたり、授業の準備をするのは当然のことと心得ていたので問題ないが、
「教えるのが仕事と思っていたら大間違い」の雑多な仕事がある。
幸い、クレーム処理でメンタルを崩したことはないが、いやな思いならなんどもしたことがある。

 

私が苦手だった教員の仕事はこれから先、外部に委託しても良い仕事だったり、考え方を変えた方がいいというもの。
世の中が教師に求める物が何か?これを問いたい!!

 

・・ここから下は、教員不足の今、企業から先生になりたい!!と転職を考えている方のためにも、「教師の働き方改革」ご担当者に読んでいただきたい。そして、今、一番教員の働き方としてメスの入っている部分。きっと数年のうちに変わると信じています。・・・

私が苦手だった教員の仕事 ベスト5
~授業準備より優先させられる事項~

 

NO.1 部活動(未経験の運動部 朝・土日練習あり)

未経験のバスケットボール部の顧問になった。
(二択でソフトボールとどちらかだった。異動した先生の部活・やり手がないところに配置。部活を維持するため。ちなみに、私は運動部経験ナシ。中高 合唱部。←とはいっても、部長も務め全国大会にも出場した「部活ガチ勢」!!でも、バスケの顧問は苦痛でしかなかった。)

バスケのルールは他の先生、生徒、「スラムダンク」(全巻大人買いした)で覚えた。

マンガは別に良いですが・・・

 

審判シューズやら笛など、部活のものは自費で一式購入。

女バス顧問という役割(=生徒指導の重鎮のような)ものがあり、

穏やかに生徒と接したかったのに、ありのままの自分ではいられない・・・。

(←今思えば前任の顧問の意思を継ぎすぎた自分が悪いのですが。自分の意に反し、たくさんの生徒と戦ってしまった・・・。)

大会で審判が回ってくる。
足と視野が追いつかずファールの笛が吹けない。
「審判、どこ見てんだ!!」と熱い保護者からヤジが飛ぶ・・・。
バスケ未経験で審判できないって断る権限すらない上、部活のために貴重な土日返上している教師・・・。

選手交代の時やメンバー選びにも気を遣いヒヤヒヤする。
スポーツが好きなら楽しい仕事かもしれませんが・・・。

時間の拘束が半端ない。
朝練・放課後練習・土曜・日曜・・・。
授業の準備も合わせるとプライベートの時間が全くない。

転職前の銀行の友達とは疎遠になってしまった・・・。
話すのは、生徒・教員・家族のみの狭い世界になっていく・・・。

 

やはり一番きつかったのは「部活」。

なぜ文化系の私が運動部???

なぜ教材研究もまだまだなのに、朝・夕・土日と強制的にかり出される?

プライベートはどこへ?

私がなりたかったのは「顧問」ではなく、「教師」!!

そして、保護者対応にも一番気を遣ったのは部活動・・・。

追記:顧問をやらないという主張もできるようになってきたようですが、学校に部活が存在する以上だれかが受け持たなければ、学校と地域と保護者の関係が崩れ、学校不信につながります。自己犠牲でこの制度のひずみをカバーしてくださる先生方に感謝(T-T)

 

※番外編:部活対応のため、ペーパードライバーだった私は、教習所へ通い直しもう一度車の運転を学びました。(練習試合のボールやボールかご運びのための運転。)

運動音痴ですが、バスケ顧問で自分なりにポジションや作戦を考えたりもしました。

→脱ペーパードライバーのきっかけと、スポーツ観戦がたのしくなったのは、このときの苦労のおかげかもしれない。

 

NO.2 生徒指導

「先生は一枚岩でなければならない」と言われる。
民間企業出身で自由な大人の世界を知ってしまった私にとって、「この程度はいいんじゃない?」という校則が沢山あったが、自分だけOKとは言えない。

自分自身、公立中学校出身だが、最後まで公立中学校の生徒指導文化にはなじめなかった。

教員5年目で、生徒指導が苦手なのに、やむを得ず校則の取締担当になってしまった・・・。

※校務分掌:生徒指導担当

生徒指導のやり方も、自分の好きなようにはできない。
学校によってやり方が決まっていて、エッそんなやり方するの・・・と思っても、勝手に変えられない。。。

教師自身が「ここは別にいいんじゃない?」と思っていても、

校則なので足並みを揃えなければならない・・・。

公立の中学校って「同調圧力」を鍛え上げている場所?って思うことが多々有り。
当時、多様性重視の考え方なんてほとんどなかったような。

ブラック校則の理不尽さは、教員もダメージを負う。

今、少しずつ変わりつつあるようですね。

・・・・・・

「中学生が広がって歩いています!!」
「ファミレスでうるさい中学生がいます!!」
近所からの通報で放課後の出動も有り。

地域での生徒の不備を謝りにいく教師・・・。

親の代わりの謝罪も担う教師・・・。

これにより、生徒との信頼関係は親より強固なものになる場合も多い。

 

近年はSNSの生徒指導が多発・・・。

【実際にあったスマホ事件簿】子どものスマホデビュー「約束作り」と「機種選び」に向けて① - マヨ決めGO!ゆみママblog

生徒指導については、もっともっと書きたいのでいつか。

 

NO.3 修繕

公立の中学校は古いところが多い。
基本的には、教員が自分で直す。

壁紙を貼ったり、黒板を直したり。
もちろん、教頭に報告して業者に直してもらえることもある。

4階から1階まで脚立と蛍光灯を持ち走る教師・・・。

教室の電気が切れると、自分で脚立と新しい蛍光灯を持ってきて取り替える。
新しい蛍光灯と脚立を1階から4階の教室へ運ぶのも、脚立の上で作業するのも大変だし怖かった・・・。

 

NO.4 掃除・消毒

コロナで、教育活動の中から掃除をカットする日が出てきた。
特にトイレなど。


生徒が下校した後、机・椅子・窓の鍵・ドア・黒板消し・電気のスイッチなど消毒。
もちろん自分のクラスや廊下の掃除も自己責任で。
優秀な清掃員としての能力も求められる教師!

また、トイレは特に清潔に!ということで、放課後のトイレ掃除。
(みんな~、きれいに使ってよね!!)これも教員の仕事。

 

休み時間、トイレにすごい物がどうしょうもなくなっている時・・・
「先生~。トイレが大変です~!!」と生徒が呼びにくる・・・。


「はいはい!今見るからね。」
スッポンとゴム手袋とバケツを持って出動。

これで10分の休み時間はつぶれ、お茶を飲む間もなく次の授業へ。

朝の8時から昼休み終了の13時半ごろまで、5時間くらい授業をしながら別のことをして動きまわる日が多くある。
運が悪いとそのまま5・6時間目→部活で18時までぶっ通し・・・。


でも、トイレがきれいな学校は良い学校!!
私は、学校教育で自分達の場所を自分達できれいにしていることは、日本人の国民性を育てている素晴らしい点だと思っている。

学校から掃除の文化が消えることには反対!

でも、もう少し民間からのサポートがあってもいいのではないかと思っている。

 

NO.5 会計

会計は、学年で1人、副担任の先生が担当する。(学校にもよる。)
私は、育児休暇明けの時に副担任となり会計を担当。


教科書は、国から税金で支給されるので代金は発生しないが、ワークや家庭科で使うもの、給食費は集金が発生する。
4月の段階で、集金計画を立てて、各家庭にお手紙を出す。
(担当者がコロコロ変るので、引き継ぎが甘い。)
その後、業者とのやりとりや金融機関への払い込みをする。
学校の近くに金融機関がなく、自転車や車で空き時間に急いで移動。

戻ってきたら、すぐ授業へ。


また、集金が滞った家庭には、電話をかけたりする取り立ての仕事も教員の仕事。
この仕事・・・本当にイヤ(T-T)
教え子の家に給食費の取り立てをする教師・・・。

教材費の払い込みのため、貴重な空き時間に1時間以上金融機関で待つこともある。
戻ってきてすぐ次の授業・・・。

学年全員の分の集金と支払いをExcel管理。
会計報告がしっかりできるよう、保護者と会計監査もする。
授業の隙間時間か放課後の部活後会計管理の時間。
これは、自分の授業準備よりなぜが優先させなければならない・・・。


(なぜ、インターネットバンキングにできないのだろうと思っていました。学校の決済システムは独特でした。)

 

以上 私が苦手だった教員の仕事ベスト5でした。


公立中学校は、「授業」だけが仕事ではない

私は、「教える」という所にしか目が行っておらず、甘かった。。。

先生になりたい人は、良く調べておいた方が良い。
いや、世の中の人に「教師になりたい人」が減る理由を考えていただきたい!

 

教職大学院(高度専門職業人)の研究の中で、「部活の試合に勝つ極意」とか「学校清掃実務」とか「学校集金システム」などの講義や演習はあるだろうか?

授業の付属の仕事としてやるには、授業以外の仕事に労力を奪われすぎる現場。

(授業以外のことに、私の持ち得るほぼすべてのアイディアや心配りをつぎ込んでいた時代もある。)

このような環境を大学院卒の人材は好まないと思うし、どういう人材を欲しているのかしっかり発信して欲しい。

今の学校は、「授業重視」の人材は求めていないといえる。


(いやいや、専門外の部活や消毒・集金作業が苦労なくできる人が教師に向いているのかも!「勉強を教えたい」という気持ちだけでは務まる仕事ではありません。)

→いやいや、これから学校現場も変わっていくのか!?

民間企業(丸の内OL)の仕事内容が教員に勝った理由

私の勤めた会社は仕事の区分がしっかりしていた。
自分が極めるのはこの分野というのが明確で、ボランティア的にあれもこれもと時間を割かなくても大丈夫。

金融関係の試験は沢山受けなくてはならず、試験で休日が潰れることはあったが、自分のキャリアのためだと思い割り切れた。
(FP2級もちゃんと取った!!)

スキルアップ研修なども充実していた。


会社によって違うので、自分はどんなことが苦手で苦痛なのか、調べてから就職先を選ぶといいと思う。

(ただ、選んでいる場合じゃないっていう時もありますよね。。。)

ちなみに、試験に合格するまで教員採用試験を受けることは内緒にしていました。
勉強は通勤電車の中で。
銀行員の多くの人は、週末に定期的に金融に関する試験を受けます。
その勉強を最後の1年は辞めて、教員採用試験の勉強に時間を当てました!
教員採用試験に一発合格するため、けっこう頑張りましたよ!

大変だけど、学校の先生のお仕事は素晴らしい!トータルで先生の勝ち!

社会人から教員を目指す人へ伝えたい!

先生のお仕事で一番素敵なのは、生徒とのかかわり。

中学校だったら、たったの3年間の関わりだが、一緒に笑ったり泣いたり悩んだりして向き合うことができるお仕事。

公務員なので、生徒との間に商売をからめる必要は一切なし。

教員はサービス業ではない!!

教員は、お金稼ぎとは無縁の世界!!

純粋に「この子たちを幸せにしたい!」と思って働くことができる。

まだ小学生のように小さかった子が、中学校生活の3年間で立派に育ち卒業していくのを見ると、大変だった日々の苦労が報われ、この先もずっと応援したいという気持ちでいられる。

公教育というのは日本にとってほんとうに大切な仕事

仕事をしながら社会へ貢献していることも実感できる最高な仕事。

(その分、今の状況では自己犠牲は必至・・・。)

 

 

 

民間から教師への転職:まとめ

教師の仕事は大変やりがいのある仕事です。

小さい頃からの夢だったら、是非叶えて欲しいです。

しかし、プライベートな時間も大切にしたいのであれば、現状ではおすすめできません。

教員の「働き方改革」が進みつつあります。

これにより、「教師の仕事として求められるのは何か」がはっきりしてくればいいと思います。

↑「優れた教員」の定義とはなんでしょうか?

民間から教員を目指していた時は、「授業がうまい先生」だと思っていました。

現場では建前はそうですが・・・

求められているものの感覚が少し違うと感じました。

例えば、生徒の安全を思い早く出勤して雪かきするような人間性のようなものも含まれていたような。←私のXのつぶやきより。

 

また、「部活をやりたくて教師を目指す」というのは、時代遅れです。

現在、部活は地域への移管がスタートしました。

 

追記:私がこの記事を書いた2022年以降、教員をとりまく環境も大きく動き始めていると感じています!働き方改革が進みますように。

 

\関連記事:教員の仕事/

www.yumimamanchan.com

\なぜやりがいのある教師を定年退職まで続けなかったのかはこちら/

\民間から教師への転職シリーズの記事はこちら/

その2③環境・勤務地 ④休日や有給休暇 ⑤安定性・給与
についてへ続く