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内申点とは?高校受験の内申点へのモヤモヤ 対処法

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高校受験の内申点は、取りやすい学校と取りにくい学校があるといううわさがあります。内申の付け方が学校によって違うのは本当なのでしょうか。そもそも内申ってどんなもので、どうやって対処すべきなのでしょうか。

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Q.地元のA中学よりB中学の方が内申を取りやすい?そもそも内申(ないしん)って何ですか?

A.  内申とは、5段階の成績評定がもとになる点数の合計。学校によって内申が高くついたり、低くついたりするのは事実です。

内申の付け方にはルールがない

内申の付け方にはルールがなく、学校ごとに決められています。

さらに教科や先生によっても付け方はバラバラです。


昭和30年代は、評価の客観性が重視された「相対評価」でした。

5は全体の7%、4は24%、3は38%、2は24%、1は7%とし、先生の主観は入っていませんでした。しかしこの評価は、受験戦争を助長する、児童生徒の努力が報われないなどその弊害が問題になりました(※1)。

※1 中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会 児童生徒の学習評価に関
するワーキンググループ第2回(2017年12月11日 高木展郎氏資料より)

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/080/siryo/__icsFiles/afieldfile/2017/12/15/1399427_1.pdf


そして、子どもたちのがんばりが成績に結びつくよう「絶対評価」へ移り変わっていっ
たのです。

しかし結果、先生や教科、学校の目標設定の高低により、内申の基準がますますバラバラになっていったと考えられます。

東京都では、学校ごとの評定状況を開示しています。

例えば、千代田区立の中学校を例に挙げると、英語の評定で5が付いた割合は、A校が29.8%なのに対して、B校は4.4%となっています。

また、1が付いた割合はA校が1.3%なのに対して、B校は0%となっています(※2)

※2 東京都中学校等別評定割合(個表) (2024年03月28日  東京都公式HPより)

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2024/03/28/documents/49_04.pdf


学校によって内申が高くついたり低くついたりするのは、噂ではなく事実であるという
ことがわかります。

 

↓都立高校内申点:東京都の調査書はこんな感じ

 

 

内申に振り回されない中学校生活を送るために親のできることは?

内申は、志望校に内々に送られる書類のことで「調査書」ともいいます。

また教科の評定だけでなく、「諸活動の記録」や「総合的な活動の記録」も記されますが、書式は都道府県により異なります。

東京都や神奈川県では、特別活動は内申点に影響を与えませんが、千葉では影響があったり、埼玉では令和9年度から評価方法が改訂されるなど、ローカルルールとなっているのです。

また、東京都は令和5年度から英語のスピーキングテスト(ESAT-J)の点数が内申点に加算されています。

受験する学校によっても、内申のどの部分を見るかが違ってきます。


このような内申点に振り回されなで中学校生活を送って欲しい!!では保護者はどうしたらよいのでしょうか?

今すぐに内申を引き上げる答えは書いていません。

よい子育てをするには、今すぐの成果を求めるより10年先の未来のことを考えた方がうまくいくと思っています。

↓↓↓

1つめは、現在の中学校生活を大切に送るためのサポートです。

高校のための中学時代ではなく、高校は、中学の後のステージと考えましょう。
(↑息子の中学校の先生もおっしゃっていました。)

13歳~15歳という多感な時期を、「内申」で萎縮して過ごさせるのはもったいないです。

通知表にはあらわれない影の活躍や、日々のことをしっかりできるなどの当たり前のすごさを褒めてあげたいです。
 
2つめは、学習をあきらめさせない声かけです。

中学校生活の中心は「授業」です。

授業が分からなくなると、学校の大半の時間が苦痛になってしまいます。

子どもによって、勉強のモチベーションを上げる方法は違います。

順位にこだわる子もいれば、乗り越えた先に楽しみがあると考える子、ペースを作ってもらった方がよい子などいろいろなタイプあります。

勉強は成果が見えにくいからつまらないという子が多いですが、「定期テストのための勉強」と「受験のための勉強」両方積み重ねられるよう気にかけてあげて欲しいです。

→でもこれが、難しいんですよね。。。私も実感しています。


3つめは、もし内申が低くつく学校だったら、「実力ギリギリの学校には入学しない」メリットとして逆手に取ることです。

ゆるい内申でギリギリに入学できたとしても、その先の高校生活は低空飛行のまま送らざるを得なくなってしまうかもしれないのですから。

現在、高校入試の内申について多くの問題の声が挙がっています。

もはやこのシステムで選抜するのは限界なのではないでしょうか。

とはいえ、制度が変わるのには時間がかかります。

慰めにすぎないかもしれませんが、今できることを考えてみました。

大学入試でも続く、入試の透明性と多様性の衝突

成田悠輔さんの講演の内容が「内申点へのモヤモヤ」の答えとなった気がしたので、ご紹介します。

入試を透明化しすぎると犠牲をともない、多様な人材を集めようとすると基準がどんどん不透明になる。

入試では2つの欲望が衝突します。透明性と多様性の衝突です。透明性の欲望は「合否の線引きを透明で公平で誰もが納得できるものにしたい」という発想です。いい例がペーパーテストの点による入試で、合格者がどんな基準で選ばれたのか、誰にでも分かる点数で説明できます。どんな生まれの人でも試験の点さえ良ければ逆転できるという公平性もあります。

しかし透明性には犠牲が伴います。多様性です。「試験の点数みたいな単純すぎる指標に拘わらず多様な学生を採りたい」という欲望ですね。そもそも試験の点はごく狭い能力や知識を測るものでしかありません。五輪でメダルを取っても試験の点には換算されませんし、人の目を気にせず自分の信念に突き進むサイコパス性は測れませんし、TikTokでバズっても1点にもなりませんし、人に愛されるキャラも測れません。だから試験以外に秀でた、多様な才能や性格を大学に取り込みたいと考えるのも自然なことです。

president.jp

高校受験の内申点へのモヤモヤ 対処法の結論

透明すぎるルールを求めてもおかしな事になるだろうし、人間が人間を評価しようとすれば基準が不透明になってくるのでしょう。

ぶれる基準にあてはめようとするより、教育のゴールを高校受験と考えず、こどもの10年先、20年先を見越して今必要なことをサポートすることが大切なのではないでしょうか。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

欲しい答えではなかったかもしれません。内申点のモヤモヤ対処どころか増してしまった方もいるかも・・・。

学習は「等価交換」ではない!↓↓↓

 

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